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従業員の会社に対するエンゲージメント(愛着心)を高めるには
2016.10
コラム
エンゲージメントとは、「組織(会社)」と「個人(社員・構成員)」が一体となって、双方の成長に貢献し合う関係」と定義しています。会社の在りたい方向性と、個人の在りたい姿が一致している状態がエンゲージメントが高い状態ということです。今まさに、組織が目指すべき状態といえます。みなさんの組織はいかがでしょうか。組織の在りたい姿を個人が理解し、その実現の為の取り組みを「明確な目標」として掲げ、活き活きと、アグレッシブに働けているでしょうか。
エンゲージメントが高い状態では、すべての人々が、組織の中でも自分らしく生き生きと働くことができ、成長しつづけます。同時に組織としても、お互いに理解し合い、チームとしての一体感をもって、高いパフォーマンスを生み出している状態になります。エンゲージメントが高い組織では、次のような6つの状態が得られます。
- 職場の人間関係がギスギスしておらず、風通しが良い
- チームワークがとれており、一体感がある
- お互いが理解し合い、個性が活かされている
- みんなが生き生きとして元気にあふれている
- コミュニケーションが良く、協力ができている
- 新しい挑戦が行われ、業績が高い
エンゲージメントを高める為の取り組みは3つあります。
1つは、「従業員自身がエンゲージメントを高める主役となる」ということです。エンゲージメントは誰かによって高められるものではなく、従業員が自分自身で高めていくのが本質です。エンゲージメントは、従業員が主体的に組織に働きかけ、自分たちで組織を良くしたり、課題を解決したりすることで高まります。
2つめは、「従業員同士がお互いの目指していることや価値観の違いを理解し、尊重し合う関係をつくる」ということです。従業員一人ひとりがエンゲージメントを高めるには、お互いの違いを理解することが大切です。人それぞれ、同じ職場環境に置かれていても、違う見方や解釈をしています。同じ仕事を同じ職場でしていても、お互いの目指していることや価値観によって、職場や仕事に対する見方は異なり、エンゲージメントの度合いも違います。お互いの違いを理解するには、お互いの背景にある価値観や考え方まで共有することが大切です。そうしたことを話し合えるようなオープンなコミュニケーションを職場で実現し、尊重し合う関係をつくることで、一人ひとりのエンゲージメントが高まります。
3つめは、「自分たちでありたい働き方や職場の姿を描き、自分たちで挑戦しながら職場を変えていく」ということです。エンゲージメントを高めるには、お互いの違いを理解した上で、どのように一緒に働くのか、どのような職場環境をつくるのかを考えることが大切です。過去に弊社で調査したデータを解析すると、組織レベルの全社的な施策、制度よりも、職場レベルのコミュニケーションや人間関係が、貢献感、適合感、仲間意識に最も大きく影響するということが明らかになっています。お互いの違いを理解した上で、ありたい働き方や職場の姿を描き、自分たちで主体的に職場単位での取り組みを行っていくことが大切です。その際、自分たちで挑戦しながら職場を変えていくことで、自分たちが主体者であるという意識が芽生え、成長をしながらエンゲージメント高めていくことができます。
弊社では、こうしたコミュニケーションを支援するツールとして「組織サーベイ(実態調査)」「360°(多面評価)サーベイ(実態調査)」を提供しています。サーベイは「エンゲージメントの向上」以外にも、「働きがい向上」「主体性向上」「組織変革」を支援するツールとして、さまざまな組織で活用されています。更にサーベイを活用した従業員へのトレーニング(研修)を実施することで、高い教育成果が得られます。お気軽にお問い合わせください。
株式会社SWITCH WORKS 代表取締役/人材開発トレーナー 竹本 幸史